寝る前にスイカバーを食べると太る?睡眠への影響と食べる際の注意点
夏の夜、お風呂上がりの火照った体に、シャリっと冷たいスイカバーは最高のご褒美ですよね。
しかし、「寝る前に食べると太るのでは?」「夜中のアイスは体に悪いって本当?」と、時間を気にして食べるのをためらってしまう方も多いのではないでしょうか。
確かに、寝る前の食事には気をつけたいポイントがいくつかあります。
特に、スイカバーのような冷たくて甘いものは、太る原因や睡眠の質、さらには血糖値の変動や下痢など、体にさまざまな影響を与える可能性があります。
この記事では、寝る前のスイカバーが体に与える影響や太りにくい食べ方のコツ、食べてしまった後の対処法まで、詳しく解説していきます。
- 寝る前のスイカバーが身体に与える影響
- スイカバーの糖質やカロリーに関する情報
- 寝る前に食べても太りにくい方法と時間帯
- 食べてしまった後の具体的な対処法
寝る前のスイカバーが身体に与える影響
夜寝る前にスイカバーを食べると太るのか?
結論から言うと、夜寝る前にスイカバーを食べると太る可能性は十分にあります。
理由は、夜間は日中と比べて活動量が大幅に減少し、エネルギー消費量が低下するためです。
就寝中は体を休める時間であり、消費されずに余ったエネルギー(糖質)は、脂肪として体に蓄積されやすくなります。
特に、脂肪の蓄積を促すたんぱく質「BMAL1(ビーマルワン)」は、夜10時から深夜2時にかけて活動のピークを迎えるため、この時間帯の食事は太るリスクを高めます。
スイカバーは氷菓に分類され、乳脂肪分が多いアイスクリームに比べるとカロリーは低い傾向にあります。
しかし、糖質はしっかりと含まれているため、夜遅い時間に食べると体脂肪に変わりやすいと言えるでしょう。
補足:スイカバーのカロリーは?
ロッテの公式サイトによると、「スイカバー」1本のカロリーは117kcalとされています。
これは、ごはん小盛り一杯(約100g)の156kcalと比較すると低い数値です。
しかし、問題はカロリーだけでなく、食べる時間帯と糖質にあることを覚えておきましょう。
就寝前のスイカバーは睡眠に影響する?
はい、就寝前のスイカバーは睡眠の質を低下させる可能性があります。
主な理由は2つあります。
消化活動による影響
寝る直前に食べ物を摂取すると、私たちの体は消化活動を優先します。
胃や腸が活発に働いている間は、体が完全にリラックスした「休息モード」に入れず、脳が覚醒状態に近くなってしまいます。
その結果、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりする原因となるのです。
深部体温の変化による影響
質の高い睡眠には、体の内部の温度である「深部体温」がスムーズに下がることが不可欠です。
冷たいスイカバーを食べると一時的に体は冷えますが、体は生命維持のために体温を元に戻そうと熱を産生します。
この体の反応が、本来下がるべき深部体温の低下を妨げ、自然な眠りを阻害してしまうことがあるのです。
注意:睡眠の質の低下がもたらすこと
眠りが浅いと、翌朝に疲れが残るだけでなく、日中のパフォーマンス低下や気分の落ち込みにも繋がります。
たった1本のアイスが、1日のコンディションを左右する可能性も考えられます。
寝る前のアイスで血糖値はどうなる?
スイカバーのような氷菓を食べると、血糖値は比較的、急激に上昇しやすいです。
氷菓はアイスクリームなどと比べて脂質が少ないため、含まれる糖質が体に素早く吸収される特性があります。
寝る前に血糖値が急上昇すると、それを下げるために「インスリン」というホルモンが大量に分泌されます。
この血糖値の乱高下は、体にストレスを与えるだけでなく、睡眠にも悪影響を及ぼします。
例えば、血糖値が上がることで交感神経が優位になり寝つきが悪くなったり、夜中に血糖値が下がりすぎることで空腹を感じて目が覚めてしまったりすることがあります。
このように、寝る前の糖質摂取は睡眠リズムを乱す一因となるのです。
寝る前の氷アイス系は下痢に要注意
寝る前に冷たい氷アイス系のものを食べると、お腹を壊して下痢になることがあります。
特に、もともと胃腸が弱い方や、冷房で体が冷えている状態の時は注意が必要です。
冷たい食べ物が一度に大量に胃に入ると、胃腸の機能が低下してしまいます。
すると、体は防衛反応として、冷たい内容物をできるだけ早く体外へ排出しようとします。
この働きが、下痢や腹痛を引き起こすのです。
ポイント:お腹を守るための工夫
もし食べるのであれば、一気に食べるのではなく、少しずつ時間をかけて口の中で溶かすようにして食べましょう。
また、常温の水やカフェインレスの温かいお茶などを一緒に飲むことで、内臓が急激に冷えるのを和らげることができます。
寝る前のアイスはニキビの原因になる?
はい、寝る前のアイスが間接的にニキビや肌荒れの原因になる可能性はあります。
アイスに含まれる糖質を過剰に摂取すると、皮脂の分泌が活発になることがあります。
また、私たちの体は糖質をエネルギーに変える際に「ビタミンB群」を大量に消費します。
このビタミンB群には皮脂の分泌をコントロールする働きがあるため、不足すると皮脂バランスが乱れ、ニキビができやすくなってしまうのです。
さらに、過剰な糖質は体内で「糖化」という現象を引き起こします。
これは、肌のハリを保つコラーゲンなどを劣化させ、肌のくすみやごわつき、毛穴の詰まりやすさにも繋がるため、美容の観点からも夜遅い時間の糖質摂取は控えたいところです。
アイスクリームが食べたい時は栄養不足ですか?
「無性にアイスが食べたい」と感じる時、それは体からのサインかもしれません。
特に、氷や冷たいものを強く欲する場合は「鉄分不足」の可能性があります。
鉄分が不足すると、体内に酸素を運ぶヘモグロビンが減少し、貧血気味になります。
すると、体は酸素を補おうとして血流を増やし、結果として体温が上昇します。
そのほてった体を冷まそうとして、冷たいものを欲するようになるのです。
また、単純なエネルギー不足やストレスも原因として考えられます。
疲れている時やストレスを感じている時、私たちの体は手軽にエネルギー源となる糖分や、心を落ち着かせるホルモンの材料となる甘いものを求める傾向があります。
もし頻繁にアイスが食べたくなるようなら、それは体が何らかの栄養を求めているサインかもしれません。
一度、食生活全体を見直してみるのも良いでしょう。
寝る前スイカバーとの上手な付き合い方
スイカバーは寝る何時間前までに食べるべき?
どうしても夜にスイカバーを食べたい場合、理想は就寝の3時間前までに食べ終えることです。
食べ物が胃に入ってから消化活動が落ち着くまでには、一般的に2~3時間程度かかるとされています。
就寝時に胃の中が空に近い状態であれば、消化器官も体を休めることができ、睡眠の質が向上します。
実際に、就寝3時間以内に食事を摂ったグループは、それ以上時間を空けたグループよりも夜中に目覚める回数が多くなったという研究結果もあります。
夜11時に寝る生活スタイルなら、夜8時以降は何も食べないのがベスト、ということになります。
「3時間はちょっと厳しい…」という場合でも、せめて2時間前までには済ませておきたいところです。
食べる時間と睡眠の質は密接に関係していることを意識しましょう。
アイスで太らない食べ方は?
アイスは「絶対NG」と我慢するのではなく、食べ方を工夫することで上手に楽しむことができます。
1. 「おやつのゴールデンタイム」に食べる
1日の中で最も太りにくいとされている時間帯は、午後2時~3時です。
この時間帯は、脂肪を溜め込む働きをするたんぱく質「BMAL1」の活動が最も少なく、体温も高いため、食べたものがエネルギーとして消費されやすいのです。
夜に食べるのを我慢して、日中のおやつとして楽しむのが最もおすすめです。
2. 温かい飲み物と一緒に
冷たいアイスを食べる際は、白湯やハーブティーなど、カフェインを含まない温かい飲み物を一緒に摂ると良いでしょう。
内臓の冷えすぎを防ぎ、代謝が低下するのを防ぐ助けになります。
3. 量を決めて器に移す
ファミリーパックなどの大きな容器から直接食べるのは食べ過ぎの原因になります。
あらかじめ「今日はこれだけ」と決めた量を小さな器に移して食べることで、満足感を得やすくなり、無意識の食べ過ぎを防ぐことができます。
一番太りやすいアイスは何ですか?
アイスの種類ごとの特徴を知っておくと、選ぶ際の参考になります。
アイスクリーム類は、乳成分の量によって主に4つの種類に分けられます。
この中で、一般的にカロリーや脂質が高くなりがちなのは「ラクトアイス」です。
ラクトアイスは乳固形分が少ないため、その風味を補うために植物性油脂が多く使われることがあり、結果として高カロリーになる商品が見られます。
アイスの種類別 特徴比較
種類別 | 定義(乳固形分/乳脂肪分) | 特徴 | 代表例 |
---|---|---|---|
アイスクリーム | 15.0%以上 / 8.0%以上 | 乳成分が多く、風味が豊かで濃厚。満足感が高い。 | ハーゲンダッツ、パルム、MOWなど |
アイスミルク | 10.0%以上 / 3.0%以上 | 乳成分はアイスクリームより少なめ。牛乳と植物性脂肪が使われることも。 | 雪見だいふく、チョコモナカジャンボなど |
ラクトアイス | 3.0%以上 | 乳成分は少ないが、植物性脂肪でコクを補っているものが多く、高カロリーな場合も。 | エッセルスーパーカップ、爽など |
氷菓 | 3.0%未満 | 果汁などを凍らせたもの。比較的低カロリーだが、糖質は多い。 | スイカバー、ガリガリ君、あずきバーなど |
注意:種類だけで判断しないこと
これはあくまで一般的な傾向です。
商品によって成分は大きく異なるため、購入の際は必ず栄養成分表示を確認する習慣をつけましょう。
スイカバーのような「氷菓」でも、食べ過ぎればもちろん太る原因になります。
寝る前にアイス食べてしまった場合の対処法はある?
「つい、うっかり食べてしまった…」そんな夜でも、できることはあります。
罪悪感で悩むよりも、体をケアしてあげましょう。
1. 軽いストレッチでリラックス
食後の血糖値上昇を穏やかにするために、軽い運動が役立つとされています。
ただし、就寝前なので激しい運動は禁物。
ベッドの上でできるような、ゆったりとしたストレッチで筋肉をほぐし、体をリラックスモードに切り替えましょう。
2. カフェインレスの温かい飲み物を飲む
冷えてしまった内臓を温めるために、カモミールティーや白湯などをゆっくり飲みましょう。
消化を助けるだけでなく、心身のリラックスにも繋がり、寝つきをサポートしてくれます。
3. 翌日の食事で調整する
食べ過ぎてしまった事実は変えられません。
大切なのは、その後の食事でリカバリーすることです。
翌日は、野菜やきのこ、海藻類などを中心とした食事を心がけ、全体のカロリーや糖質量を調整して、体のバランスを整えましょう。
総括:寝る前スイカバーとの向き合い方
この記事で解説したポイントをまとめます。
- 寝る前のスイカバーは太る可能性がある
- 夜間はエネルギー消費が少なく脂肪を蓄積しやすい時間帯
- 消化活動が体の休息を妨げ睡眠の質を低下させる
- 体の深部体温の調節が乱れ寝つきが悪くなることも
- スイカバーなどの氷菓は血糖値を急上昇させやすい
- 血糖値の乱高下は中途覚醒や眠りの浅さにつながる
- 胃腸を冷やしすぎて下痢を引き起こす場合がある
- 糖質の過剰摂取はニキビなど肌荒れの原因にもなりうる
- 無性に冷たいものを欲する時は鉄分不足のサインかもしれない
- ストレスやエネルギー不足で甘いものが食べたくなることもある
- 食べるなら就寝の3時間前までが理想的な時間
- どうしても食べたい時は最低でも2時間前までに
- 最も太りにくいのは活動量の多い午後3時ごろ
- ラクトアイスはカロリーが高い傾向があるので成分表示を確認
- 食べてしまったら軽いストレッチや温かい飲み物で体をケアする
- 食べる時間や量、体の状態を考えて上手に楽しむことが大切