寝る前にぜんざいを食べると太る?痩せる?睡眠に及ぼす影響とは
寒い夜、無性に甘いものが食べたくなり、寝る前にぜんざいを…と考えることはありませんか。
しかし、夜遅くに食べると太るのではないか、睡眠の質に影響はないだろうか、と心配になる方も多いでしょう。
この記事では、寝る前にぜんざいを食べる際の影響や、適切な食べるタイミング、そして罪悪感なく楽しむための賢い食べ方について、詳しく解説していきます。
- 寝る前にぜんざいを食べることの是非がわかる
- 太りにくい食べ方やタイミングのコツがわかる
- 睡眠への影響を最小限に抑える方法がわかる
- ぜんざいの意外なメリットや豆知識がわかる
寝る前にぜんざいを食べる際の注意点
ぜんざいを夜寝る前に食べると太る?
結論から言うと、寝る前にぜんざいを食べることは太りやすい要因を含むと考えられます。
その理由は、ぜんざいに含まれる「糖質」の量と、夜間の体のメカニズムにあります。
ぜんざいは、主にあんこと餅から作られますが、これらは糖質を多く含んでいます。
特にあんこを作る際には多くの砂糖が使われます。
ある情報によれば、ぜんざい1杯には角砂糖にして約13個分に相当する約50gの砂糖が含まれることもあるとされています。
また、夜の時間帯は、日中に比べて活動量が少なく、エネルギーを消費しにくくなります。
摂取した糖質がエネルギーとして使われずに余ってしまうと、体はそれを脂肪として蓄えようとします。
特に夜10時以降は、脂肪を溜め込む働きをするタンパク質「BMAL1(ビーマルワン)」の分泌量が増えるため、同じものを食べても太りやすくなるのです。
カロリーと脂質について
ぜんざい1杯(150.5g)あたりのカロリーは約336kcalという情報があります。
ケーキなどの洋菓子と比較すると、脂質は低い傾向にありますが、その分、糖質の割合が高いため注意が必要です。
寝る前に食べる場合は、量や内容を工夫することが大切です。
就寝前のぜんざいは睡眠に悪影響?
はい、就寝直前にぜんざいを食べることは、睡眠の質に悪影響を与える可能性があります。
夜遅くに食事をすると、私たちは眠りについた後も、胃や腸などの消化器官は働き続けなければなりません。
この消化活動によって体が完全にリラックスできず、眠りが浅くなる原因となります。
特に、餅など消化に時間がかかる食材が入っている場合は、内臓への負担が大きくなります。
さらに、注意したいのが「血糖値」の変動です。
甘いぜんざいを食べると血糖値が急激に上昇します。
すると、体は血糖値を下げるためにインスリンというホルモンを大量に分泌します。
この結果、今度は逆に血糖値が下がりすぎて「低血糖」状態に陥ることがあります。
夜間に低血糖が起こると、体を覚醒させるホルモンが分泌され、夜中に目が覚めてしまう原因にもなりかねません。
ぜんざいの甘さや温かさには心を癒すリラックス効果も期待できますが、睡眠の質を優先するなら、食べる時間帯を工夫するのが賢明です。
どうしても食べたい場合は、就寝する2〜3時間前には済ませておきましょう。
ぜんざいを食べ過ぎるとどうなる?
ぜんざいは美味しいですが、食べ過ぎてしまうといくつかの健康リスクを高める可能性があります。
最も懸念されるのは、やはり糖質の過剰摂取です。
前述の通り、ぜんざいには多くの砂糖が使われています。
糖質を一度に大量に摂取すると血糖値が急激に上昇し、それを下げるためにインスリンが過剰に分泌されます。
この状態が慢性的に続くと、インスリンを分泌する膵臓が疲弊し、糖尿病の発症リスクを高めることにつながります。
また、余分な糖質は脂肪として体内に蓄積されるため、肥満の原因となります。
特に夜食として習慣的に食べ過ぎてしまうと、そのリスクはさらに高まるでしょう。
1日の適量を守ろう
健康的に楽しむためには、食べる量を守ることが重要です。
ある整体院のブログでは1日1杯までを目安にすることが推奨されています。
また、和菓子店のコラムでは、あんこの原料である小豆単体での摂取目安は1日30g程度が理想的との見解も示されています。
食べ過ぎには注意し、適量を心がけましょう。
寝る前の夜食に餅は使わない方がいい?
消化への負担やカロリーを考えると、寝る前の夜食に餅を使うのは、避けるか工夫するのが望ましいと言えます。
餅は主にもち米からできており、糖質の塊です。
消化に時間がかかるため、寝ている間も胃腸に負担をかけてしまい、睡眠の質を低下させる可能性があります。
また、カロリーも決して低くはありません。
そこで、夜食にぜんざいを食べる際は、餅の代わりになる食材を取り入れるのがおすすめです。
餅の代替案とカロリー比較
餅の代わりに白玉団子や寒天を使うことで、カロリーを抑えつつ満足感を得ることができます。
食材 | 50gあたりのカロリー目安 | 特徴 |
---|---|---|
餅 | 約118kcal | 食べ応えがあるが、糖質が多く高カロリー。 |
白玉団子 | 約93kcal | 餅よりも低カロリーで、もちもちとした食感を楽しめる。 |
寒天 | ほぼ0kcal | 食物繊維が豊富で、カロリーを気にせず満腹感を得られる。 |
管理栄養士が監修する記事でも、餅の量を減らしたり、白玉団子に置き換えたりすることでカロリーを抑えられると紹介されています。
美味しく楽しむために、少しの工夫を取り入れてみましょう。
ぜんざいを食べるタイミングはいつがいい?
ぜんざいを食べるのに最も適した時間は、「午後3時頃」です。
私たちの体には、体内時計を調整する「BMAL1(ビーマルワン)」というタンパク質が存在します。
このBMAL1には、脂肪の合成を促し、体内に溜め込む働きがあります。
BMAL1の分泌量は1日の中で変動しており、最も少なくなるのが午後2時~3時頃なのです。
つまり、この時間帯は「食べても太りにくい時間」と言えます。
管理栄養士が監修する複数の健康情報サイトでも、おやつを食べるならこの時間帯が推奨されています。
夜に食べるなら就寝の3時間前までに
もし夜にぜんざいを食べたいのであれば、就寝時刻の2〜3時間前までに食べ終えるようにしましょう。
食べたものが消化されるための時間を確保することで、睡眠への影響を最小限に抑えることができます。
寝る直前に食べるのは、できるだけ避けるのが賢明です。
寝る前でもぜんざいを賢く楽しむコツ
ぜんざいを食べるメリットは?
ぜんざいは太りやすいイメージがある一方、主原料である「小豆」には、私たちの体に嬉しい栄養素が豊富に含まれており、多くのメリットが期待できます。
食物繊維
小豆には豊富な食物繊維が含まれており、腸内環境を整える働きがあります。
便通を促し、便秘の解消に効果的なほか、腸内の善玉菌を増やす助けにもなります。
ポリフェノール
強力な抗酸化作用を持つポリフェノールも豊富です。
この働きにより、細胞の老化の原因となる活性酸素の働きを抑制し、生活習慣病の予防などが期待されます。
サポニン
サポニンは、血中コレステロール値を整える働きや、血流をサラサラにする効果があるとされています。
また、昔の人はお産の際にできた血栓を溶かすために、産後の女性にあずきを食べさせていたとも言われています。
ミネラル(鉄・カリウムなど)
貧血予防に役立つ鉄分や、体内の余分な塩分を排出しむくみ改善に繋がるカリウムなど、重要なミネラルを多く含んでいます。
ビタミンB群
糖質や脂質の代謝を助け、エネルギー生成をサポートするビタミンB群も豊富です。
これにより、疲労回復を助ける効果が期待できます。
このように、ぜんざいは単なる甘いおやつではなく、栄養補給の面でも優れた食品と言えます。
ただし、これらのメリットは、あくまで適量を守ってこそ得られるものです。
あんこには疲労回復効果があるのですか?
はい、あんこ(小豆)には疲労回復を助ける効果が期待できます。
その理由は主に2つの成分にあります。
- 糖分
あんこの甘さのもとである糖分は、体に素早く吸収されてエネルギー源となります。疲れている時に甘いものが欲しくなるのは、体がエネルギーを求めているサインでもあり、糖分を摂取することで効率的なエネルギー補給ができ、疲労回復に役立ちます。
- ビタミンB1
小豆にはビタミンB1が豊富に含まれています。ビタミンB1は、摂取した糖質をエネルギーに変換する際に不可欠な栄養素です。
これが不足すると、糖質をうまくエネルギーに変えられず、体がだるくなったり無気力になったりすることがあります。
つまり、あんこを食べることは、エネルギー源となる「糖分」と、そのエネルギー変換を助ける「ビタミンB1」を同時に摂取できるため、疲労回復に効果的だと言えるのです。
ぜんざいには利尿作用がありますか?
はい、ぜんざいの主原料である小豆には、利尿作用を促す成分が含まれています。
その働きを担っているのが、「カリウム」と「サポニン」という2つの成分です。
カリウムの働き
カリウムは、体内のナトリウム(塩分)濃度を調整する働きを持つミネラルです。
塩分を摂りすぎると、体は水分を溜め込んでむくみの原因となりますが、カリウムを摂取することで余分なナトリウムと水分を尿として体外へ排出するのを助けてくれます。
サポニンの働き
小豆に含まれるサポニンにも、利尿を促進する効果があると言われています。
この作用により、むくみの予防や改善が期待できます。
非常時には水分不足や運動不足で血栓ができやすくなることがありますが、小豆には血栓を溶かす働きを持つサポニンや、血液の原料となる鉄分も含まれており、古くから健康維持に役立てられてきた歴史があります。
ぜんざいに塩を入れる理由は何ですか?
ぜんざいに少量の塩を入れるのは、甘さをより一層引き立てるためです。
これは「対比効果」と呼ばれる味覚の現象を利用した、昔からの知恵です。
一方の味がごく少量である場合、もう一方の味をより強く感じさせることがあります。
ぜんざいにおける塩は、まさにこの役割を担っています。
スイカに塩をかけるのと同じ原理
最も分かりやすい例が、スイカに塩をかけることです。
少量の塩味があることで、スイカの甘さがより際立って感じられますよね。
ぜんざいに塩を入れるのも、これと全く同じ原理です。
塩のしょっぱさが、あんこの持つ優しい甘みをくっきりと浮かび上がらせ、味に深みと奥行きを与えてくれるのです。
また、味を引き締める効果もあり、ただ甘いだけではない、キレのある味わいを生み出すことにも貢献しています。
ぜんざいとおしるこはどう使い分ける?
「ぜんざい」と「おしるこ」は、実は地域によってその定義が異なります。
特に、関東と関西では明確な違いがあります。
関東と関西の定義の違い
一般的に、関東と関西では以下のように使い分けられています。
地域 | ぜんざい | おしるこ |
---|---|---|
関東 | 汁気のない、餅の上にあんこを乗せたもの | あんこを溶かした汁物全般。 (つぶあんのものを田舎汁粉、こしあんのものを御前汁粉と区別することも) |
関西 | つぶあんの汁物 | こしあんの汁物 |
その他の地域の特色
九州地方では、関西と同様にこしあんをおしるこ、つぶあんをぜんざいと呼ぶことが多いですが、一部では餅が入っているものをおしるこ、白玉団子が入っているものをぜんざいと区別する地域もあるようです。
また、北海道では明確な区分はなく、餅の代わりにカボチャを入れる地域もあるなど、その土地ならではの文化が根付いています。
寝る前にぜんざいを食べると太る?総括
この記事のポイントをまとめます。
- 寝る前のぜんざいは太る可能性や睡眠への影響がある
- 原因は糖質の多さと就寝直前の消化活動
- ぜんざい1杯のカロリーは約336kcalが目安
- 砂糖が多く含まれ血糖値が急上昇しやすい
- 食べ過ぎは肥満や生活習慣病のリスクを高める
- 夜食で食べるなら餅は避けるか量を減らすのが賢明
- 餅の代わりに白玉や寒天を使うとカロリーを抑えられる
- 食べるタイミングは脂肪を溜め込みにくい午後3時頃が最適
- 夜に食べるなら就寝の3時間前までが望ましい
- 一方で小豆には食物繊維やポリフェノールなど栄養が豊富
- ビタミンB群による疲労回復効果も期待できる
- カリウムやサポニンには利尿作用やむくみ改善効果がある
- 少量の塩は対比効果で甘さを引き立てる
- ぜんざいとおしるこの違いは地域によって異なる
- 工夫次第で寝る前でもぜんざいを健康的に楽しめる