寝る前に桃を食べると太るのか?肥満との関係&睡眠への悪影響
夜のリラックスした時間帯にフルーツを食べる人は多いと思います。
フルーツならば脂っこい食べものとは異なり、胃の負担が重くないですし、なにより健康的なイメージがありますよね。
甘くて美味しい桃であれば、疲れた体にも良さそうな感じがしますが、桃は本当に夜に食べても大丈夫なのでしょうか?
この記事では、寝る前に桃を食べた際の身体への影響について解説していきたいと思います。
寝る前に桃を食べると太る?
桃は夜に食べると太るのか?
夜に桃を食べると太る原因になることがあります。
桃は100gあたり約40kcalと比較的低カロリーで、ヘルシーな果物の一つです。
小さめの桃1個(約200g)で約80kcal、大きめの桃(約260g)で約100kcalと、他の果物と比べてもカロリーは控えめです。
ヘルシーなのに太りやすいとはなんとも不思議ですが、これは果糖(フルクトース)が影響しています。
桃には果糖が多く含まれており、果糖はエネルギーに変わりにくく、摂取するタイミングによっては脂肪として体に蓄積されることがあります。
特に夜は、活動量が少なく代謝も低下しているため、エネルギー消費が減り、余分な果糖が脂肪として蓄えられやすくなります。
また、人間の体内には脂肪を溜めこむ働きをもつ「BMAL1(ビーマルワン)」というたんぱく質がありますが、BMAL1は夜の22時~2時に多く分泌されます。
そのため、夜に食べた果物は朝や昼に食べた場合に比べて、より脂肪になってしまう可能性が高いのです。
このように、夜に桃を食べることは太るリスクを高めるため、特にダイエット中の方は注意が必要です。
桃を食べる際には、できるだけ朝や昼などの代謝が活発な時間帯を選びましょう。
桃のGI値は太りやすさに影響する?
桃のGI値(グリセミックインデックス)は低めであり、血糖値の上昇が比較的緩やかです。
GI値とは、食品を食べた後の血糖値の上昇度合いを示す指標で、一般的にGI値が低い食品は太りにくいとされています。
桃のGI値は42前後で、これは低GI食品の範囲に入ります。
そのため、他の高GI食品と比較すると、血糖値を急激に上げることがなく、太りやすさへの影響も少ないと考えられます。
しかし、GI値が低いからといって、無制限に食べても問題ないわけではありません。
前述のように、桃には果糖が多いため、太りやすい夜の時間帯とは相性が悪いです。
つまり、GI値が低いからといって安心するのではなく、適切な量を守りつつ、タイミングを考慮して摂取することが大切です。
桃はいつ食べるのがベストか?
桃を食べるベストなタイミングは、朝食や昼食時などの活動量が多い時間帯です。
この時間に果糖を摂取することで、エネルギーとして効率よく消費され、体脂肪として蓄積されるリスクを減らすことができます。
朝に桃を食べると、果糖がすぐにエネルギー源として利用されるため、体がすっきりと目覚め、1日の活動をサポートする効果も期待できます。
また、朝食時に桃を取り入れると、食物繊維が腸内環境を整え、便通を促進する働きもあります。
特に朝は体内の消化器官が活発に動く時間帯であるため、消化に優れた桃を取り入れることで、腸内環境の改善に役立ちます。
昼食時に桃を食べる場合も同様に、午後のエネルギー補給として理想的です。
夜に食べても太りにくいフルーツ
夜に食べても太りにくいフルーツとしておすすめなのは、低カロリーで糖質の少ないフルーツです。
具体的には、グレープフルーツ、パイナップル、キウイフルーツ、みかん、いちごなどが挙げられます。
これらのフルーツは、GI値(グリセミックインデックス)が比較的低く、血糖値の急上昇を防ぐため太りにくいとされています。
例えば、グレープフルーツはカロリーが低く、ビタミンCが豊富で代謝を促進する効果があります。
また、キウイフルーツは食物繊維が多く、満腹感を得やすいだけでなく、消化を助ける酵素も含まれているため、夜食として適しています。
さらに、いちごは低カロリーでありながらも、ビタミンや抗酸化物質が豊富で、美肌効果も期待できます。
一方で、夜に避けた方が良いフルーツとしては、バナナ、マンゴー、ぶどう、柿などの高糖質なフルーツが挙げられます。
これらのフルーツは糖分が高く、夜間に摂取すると脂肪として蓄積されやすいため、注意が必要です。
ドライフルーツやシロップ漬けのフルーツも同様に、加工によって糖質が増えているため、夜には避けるのが無難です。
寝る前の桃は睡眠に影響するのか?
桃の睡眠への影響と食べ過ぎについて
桃にはソルビトールという成分が含まれており、これは消化されにくいため、摂り過ぎると腹痛や下痢を引き起こすことがあります。
寝る前の飲食自体が睡眠の質を悪くする行為なのですが、桃を多く食べてしまうとお腹を壊して眠れなくなる恐れがあるのです。
また、桃は食物アレルギーを引き起こしやすい果物であり、人によっては食べると喉がかゆくなる場合があります。
桃の許容量は1日1個とされており、適量をしっかりと守ることが大切です。
どうしても寝る前に桃を食べる場合には、1個丸ごと食べるのではなく、1/4~1/2程度にとどめておくのが無難です。
桃は果糖が多いこともあって、朝や昼などのエネルギー補給に向いているため、デメリットの多い夜はなるべく避けることをおすすめします。
まとめ:寝る前に桃は食べない方がよい、朝や昼に食べるのがおすすめ
記事のポイントをまとめます。
- 桃は100gあたり約40kcalと低カロリーな果物
- 小さめの桃1個で約80kcal、大きめの桃で約100kcal
- 桃には果糖が多く含まれ、エネルギーに変わりにくい
- 夜に果糖を摂取すると、脂肪として蓄積されやすい
- BMAL1というたんぱく質が夜間に脂肪合成を促進する
- 夜に桃を食べると太りやすくなるリスクがある
- 桃のGI値は低く、血糖値の上昇が緩やか
- GI値が低い食品でも、食べ過ぎや夜の摂取は太る原因になる
- 桃を食べるのは朝や昼の活動量が多い時間帯がベスト
- 朝に桃を食べると腸内環境を整える効果がある
- 夜に食べても太りにくいフルーツはグレープフルーツやキウイなど
- 高糖質なフルーツは夜に避けるべき
- ドライフルーツやシロップ漬けは夜に不向き
- 桃にはソルビトールが含まれ、多量摂取で腹痛のリスクがある
- 寝る前に桃を食べると消化不良で睡眠の質が低下する
【参考】
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